VBAエキスパート とは
VBAエキスパートは Microsoft OfficeアプリケーションのExcelやAccessに搭載されているマクロ・VBAのスキルを認定する資格試験制度です 2003年4月に開始され 主催元である株式会社オデッセイコミュニケーションズが認定しています
VBAの知識やスキルを持つことを証明する資格であり 企業によっては評価やキャリアアップにつながります
また 資格取得のためにVBAを学ぶことで 業務効率化に役立つスキルを身につけることができます
試験科目
Excel VBA ベーシック | Excel VBAの基本文法を理解し 基礎的なマクロの読解・記述能力を診断します ベーシックレベルで診断するスキルには 変数 セル・シート・ブックの操作 条件分岐 繰返し処理などが含まれます |
Excel VBA スタンダード | プロパティ・メソッドなど Excel VBAの基本文法を理解して ベーシックレベルよりも高度なマクロを読解・記述する能力を診断します スタンダードレベルで診断するスキルには ベーシックレベルを深めた知識に加え 配列 検索とオートフィルター 並べ替え テーブル操作 エラー対策などが含まれます |
Access VBA ベーシック | データベースの基礎知識 Access VBAの基本文法をはじめ SQLに関する基礎的な理解力を診断します ベーシックレベルで診断するスキルには 変数 条件分岐 繰返し処理 オブジェクトの操作 関数などのほか Visual Basic Editorの利用スキル デバッグの基礎などが含まれます |
Access VBA スタンダード | データベースの基礎知識 Access VBAの基本文法 SQLなど ベーシックレベルのスキルに加え より高度なプログラムを読解・記述する能力を診断します スタンダードレベルで診断するスキルには ファイル操作 ADO/DAOによるデータベース操作 オブジェクトの操作 プログラミングのトレース能力 エラー対策などが含まれます |
受験資格と受験方法
年齢・国籍を問わずどなたでも受験できます
ただし同じ試験科目を3回以上受験する場合 『再受験に関するルール』により 前回の試験日から7日間(24時間×7=168時間)は受験することができません
同一科目に対して2回目の受験については制限がありませんが
3回目以降の受験は前回の試験日から7日間(24時間×7=168時間)は受験できません
(例:2回目の試験を11月1日に受けた場合、3回目に受験できるのは11月8日以降)
受験には IDの登録(無料)が必要です 事前に登録を済ませます
お申込先の試験会場によって 受験に使用するIDが異なります
VBAエキスパートの受験に使用するIDについては 「受験時のIDについて」をご確認下さい
試験結果(合否)は 試験終了直後に判定されます
試験終了後 「試験結果レポート」が渡されます
オープンバッジとは、国際的な技術標準規格「IMS Global Learning Consortium」に準拠したデジタル証明・認証です
画像に埋め込まれた「メタデータ」によって 取得した資格や学習成果をオンラインで公開・送信したり SNSで共有したりすることができます
VBAエキスパートでは、「Excel VBAスタンダード」「Access VBAスタンダード」の2科目に合格すると スタンダードクラウンに認定されます これらの科目に合格すると 各科目の合格を証明するオープンバッジと スタンダードクラウンを認定するオープンバッジが発行されます
受験料と試験時間
試験科目 | 試験時間 | 受験料(税込) | 割引制度利用(税込) |
---|---|---|---|
Excel VBA ベーシック | 50分 | 13,200円 | 11,880円 |
Excel VBA スタンダード | 50分 | 14,850円 | 13,420円 |
Access VBA ベーシック | 50分 | 13,200円 | 11,880円 |
Access VBA スタンダード | 60分 | 14,850円 | 13,420円 |
割引受験制度とは
以下の資格試験を1つでも取得していると VBAエキスパート割引受験制度が利用できます
- VBAエキスパート
- マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)
- IC3
- ビジネス統計スペシャリスト
- 外交官から学ぶ グローバルリテラシー
- コンタクトセンター検定試験
※MOS2013上級レベルの場合 単科目合格でなく 資格取得していること(Part1とPart2の2科目合格)が条件となります※IC3 の場合 単科目合格でなく 資格取得していること(3科目合格、または2科目合格+キーアプリ免除制度利用)が条件となります GS6は単科目認定のため 1科目合格で対象となります
Access VBA エキスパート
Access VBA エキスパート ベーシックとスタンダードについて 詳しくみていきましょう
出題内容
Access VBA ベーシック
1.VBAの基礎知識 | VBAとは セキュリティレベル モジュールとプロシージャ オブジェクト、プロパティ、メソッド 演算子、論理式 コードの記述(行継続文字、コメント、インデント) |
2.データベースの基礎知識 | テーブル・インデックスの作成/設計(主キー、インデックス、適切なテーブルの分割と正規化) Accessオブジェクト |
3.変数・定数・配列 | 変数の名前と宣言 変数の代入と取得 定数 配列 |
4.ステートメント | 分岐処理(If、Select Case) 繰り返し処理(For…Next、Do…Loop、For Each…Next) その他のステートメント(With、Exit) |
5.関数 | 数値を操作する関数 文字列を操作する関数 日付と時刻を操作する関数 定義域集計関数 変換関数 評価関数 ダイアログボックスを表示する関数 その他の関数 |
6.DoCmdオブジェクト | オブジェクトの操作 フォームとレポートの操作 クエリの操作 データ操作 その他のAccess操作 |
7.フォームとレポート | フォームとレポートの操作 コントロールの操作 イベント |
8.SQL基礎 | クエリの基本 テーブルの作成、削除 レコードの選択 絞り込み/並べ替え テーブルの結合 集計クエリ レコード追加、更新、削除 |
9.実行とデバッグ | VBEの基本操作 デバッグ、エラーへの対処 コードの保護、配布 |
Access VBA スタンダード
1.VBAエキスパート「Access VBA Basic」レベルの理解 | データベース基礎 SQL基礎 マクロ/DoCmdオブジェクト フォーム/レポート Visual Basic Editorの使い方 VBA基礎知識・文法 |
2.変数・配列・ユーザー定義型 | 変数 変数の適用範囲と有効期間 配列 ユーザー定義型 コレクション |
3.プロシージャ・モジュール | プロシージャの連携 引数と戻り値 プロシージャの適用範囲 |
4.フォームとレポートの操作 | フォーム・レポートの操作 サブフォーム・サブレポートの操作 フォーム間連携 イベントプログラミング |
5.SQL | パターンマッチング レコードのグループ化 テーブルやクエリの結合 テーブル定義の変更 インデックス |
6.ADOやDAOによるデータベース操作 | ADOの基礎 データベースの接続 レコードの操作 テーブルの操作 トランザクション 外部データベースの利用 例外処理 DAOを使ったデータベース操作 |
7.応用プログラミング | 参照設定・コンポーネントの利用 ファイル操作(FileSystemObject、FileDialog) VBAの高速化 |
8.プログラミングのトレース能力とデバッグ | 論理(ロジック) 論理エラーの対処 エラートラップ Visual Basic Editorのデバッグ支援機能 |
勉強方法
独学
公式テキストを反復学習することです
通信講座
Excel VBA エキスパートや MOS 講座は たくさんあるのですが Access VBA エキスパートについては見当たりません
スクール
まとめ
20年余り Access を実践で使ってきた私にとっては Access VBA ベーシックは公式テキストをいちど学習すれば 合格できました
しかし スタンダードとなるとそうはいきません
書籍やWEB検索に頼って Access システムをつくってきた自分自身の知識の限界を感じました
もっと はやく資格試験に挑戦し 死に物狂いで学習しておけば 20年間の中で 回り道しないでもっと効率的にシステムが組めたに違いありません
これから Accessのシステム開発に挑戦しようとするならば やみくもに必要なVBAを切り貼りして覚えるのではなく
少しずつでもいいので ただしい知識を基本から得ていくことが大事と思います