Access Runtime（ランタイム）

Accessの頻繁なバージョンアップとライセンス

マイクロソフトのアプリケーションを利用する場合　ライセンスが必要です
Windowsのパソコンを購入すると　標準でOfficeがセットされている場合が多いですが
Word Excel PowerPoint はあっても　Access が同梱されていないケースがほとんどです

Access単体を別で購入するか　Officeの上位版にバージョンアップする必要がありました

また　バージョンアップのために最新版に買い替えることになり　かなりの金額になります

Access を複数人で使用する場合　全員分のライセンスを購入する必要があります
20人程度が利用しているちっちゃい会社なら　なかなか高額になるため　ずっと古いソフトを使い続けています
ところが　OSのサポートが切れるというタイミングですべてのパソコンをバージョンアップすることになり　そのとき　このままAccessを使い続けるか　または　Access に変わる安価なツールに移行するか　
脱Access の危機が訪れました

しかし　Access Runtime（ランタイム）の登場で　いや　ずっと前から存在していたようですが　知ったのがこの時でしたので発見です　で事態は一変し存続することとなりました

開発はできませんがシステムを利用するだけなら正規版は不要です　無料のAccess RuntimeをユーザーのダウンロードしてAccess利用することができます　
正規版のAccessは　開発者の分だけ購入すればいいのです

Access Runtime （ランタイム）とは

Access Runtime とは Microsoft Access で作成されたプログラムを動かすことができる　マクロソフトから無料で提供されているソフトウェアです

製品版とランタイム版の違いは　

	製品版	ランタイム版
テーブル・クエリ・フォーム・レポート等の作成・修正	〇	✕
Accessの実行	〇	〇
メニューリボンからの操作	〇	✕
ナビゲーションウィンドウからの操作	〇	✕

このようにランタイム版は製品版に比べて　できることはかなり制限があります
しかし　ちっちゃい会社では　Accessを開発するもの限られていて　他のユーザーはそのソフトを使う（開発はしない）だけであれば　ランタイム版を利用することで導入コストをかなり削減できます

ランタイム版に切り替えた直後におこった問題とは

ランタイム版は機能にかなりの制限があります
ですから　それを踏まえて開発することが必要です
いままでみんなができていたことが　突然できなくなることがあります
製品版からランタイム版に切り替えた直後　問題がおこりました

エクセルへのエクスポートができない？

販売管理の基幹システムからデータをリンクして　期間を指定して売上内容を参照するフォームをつくって　みんなに使ってもらっていました　それが
担当者から

エクセルにエクスポートする機能がなくなってる
との問合せ

そうそう　いつもならフォームに表示された一覧をエクセルに抽出して　いろいろ加工して分析してもらっていたのです
みんな　製品版を使っていましたから　メニューバーにある外部データからエクスポート　Excel を選んでなんなくつくっていました
しかしランタイム版ではメニューがありません　

エクセルにエクスポートする機能を作成してコマンドボタンから実行できるように丁寧にシステムを作成するべきだと実感しました

何をしますか　

メニューバーに　検索の虫眼鏡マークと何をしますか　の文字
もしや　と思い　エクセルの　e を入力したとたん　操作のヒントが表示されました
　EXCEL スプレッドシートにエクスポート
　EXCEL スプレッドシートのインポート
　Visual Basic Editor
これらより　EXCEL スプレッドシートにエクスポートを選ぶと　いつもどおりの
ダイアログから実行することができました

昇順で並び替えができない？

昇順で並び替えも同様です　フォームに表示された一覧を　担当者が独自に並び替えをしたいというときに　メニューバーのリボンのホームから並び替えとフィルターというリボンがあります
ランタイムでは　できません

何をしますか

昇順といれると 操作のヒントに　昇順で並び替え　が出てきて実行することができました

レコードの削除ができない

何をしますか

レコードといれると
レコードの削除
新しいレコード
レコードの保存
から選ぶことができます

ACCESS開発時の注意点

これまで会社では全員に製品版を利用してもらっていたため
ちょっとした要望がでた場合　メニューバーを使えばできるようなことは
使い方を説明して　使ってもらっていました
しかし
ランタイム版で他ユーザーに利用してもらう場合には　これらの機能が使えないことを踏まえ　いろんなことを想定したしっかりしたシステムを作る必要があることを実感しました

ただ　何をしますか　は助かります(^^)/
たいがいのことはできそうな気がしますね
しかし　ユーザーの使いやすさを第一に考えて設計していくことが大切です